音楽療法、社会政策、そして生態学的モデル:オーストラリアの学校における音楽の局地的実例
DOI:
https://doi.org/10.15845/voices.v15i2.829キーワード:
社会政策, 生態学的モデル, 学校における音楽, 音楽療法要旨
音楽療法のコースで社会政策の細かい視点が教えられることはめったにない。しかしこうした統治的な仕事のシステムについて基本的な知識を持つことは、ある場所における音楽療法士の存在感と影響力を最大化したいと願う者にとって、非常に有益であり得る。この論文では、生態学的なアプローチを用いて、学問領域及び実践としての音楽療法を政策構造の中で位置づけたときどのように見ることができるのかについて提示する。さらに、この構造を理解することで、実践者や研究者が自分たちの提供する場(機会)を資本化し、立ちはだかる障壁に対処するための助けとできる例を示す。この部分では、生態学的モデルアプローチの背景を明らかにし、このアプローチが音楽療法と社会政策の間の関係を考えるにあたっていかに役立つかを討議することで論を展開する。次に、オーストラリアの学校において音楽を取り巻く政策状況を用い、こうした状況を理解することが、音楽療法と国及び地域レベルの重要政策目標とを一致させるのにいかに助けになるかという基本的な実例を示す。こうしたことへの気づきが高められ、またそれがどのように応用されるかの例が示されることで、音楽療法士たちが特定の地域の政策について学び、彼らの提供する場(機会)を資本化する一助となることが望まれる。
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