ホームレスを経験しながらシェルターで暮らす子供達のニーズ:音楽療法臨床実践への示唆となる、ケアワーカーたちの視点に関する質的調査
DOI:
https://doi.org/10.15845/voices.v16i3.887キーワード:
ホームレスの子供達, ケアワーカー, 経験、質的, 音楽療法要旨
2014年1月の一晩あたり、アメリカでシェルターに家族と住んでいる子供は194000人にのぼる。ホームレスを経験している典型的な家族構成は、シングルマザーと2人から3人の子供である。ホームレス経験におかれている子供は、貧困におかれている子供に比べ、学業的、社会的、情緒的問題に直面しがちである。ホームレスを経験している子供との音楽療法に関する専門家の評価を経た文献は現況では不足しているため、この研究の目的は、ホームレスシェルターに暮らす子供達のニーズについてのケアワーカーの見方をインタビューによって探索し、その結果を音楽療法士の臨床実践に応用することであった。参加したのはアメリカ合衆国中西部でホームレスを経験している女性と子供達のためのシェルターに勤務する7人のスタッフメンバーである。データ分析は、BraunとClarke(2006)の6段階によるテーマ分析にのっとった。浮かび上がったテーマには次のようなものであった。(a)スタッフがプラスの役割モデルとなり、信頼と情愛の関係を提供するニーズ、(b)年長の子供達のコミュニケーションと情緒的なサポートのためのプログラムや場のニーズ、(c)ウェルビーングの評価と監視のニーズ、そして、(d)落ち着いた生活環境を促すために、ルーティンや何かを期待することのニーズ。音楽療法臨床実践に意味するもの、制約、そしてホームレスを経験している子供達への音楽療法に関する、将来的リサーチの示唆に言及する。
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