医療民族音楽学:その可能性はどこにあるか
DOI:
https://doi.org/10.15845/voices.v15i3.828キーワード:
医療民族音楽学、民族音楽学、人類学、コラボレーション、音楽療法、ボストン要旨
音楽と癒しの関連性は何世紀にもわたって存在し、また認められてきた。それらは、「音楽は野蛮な獣を鎮め、岩を和らげ、節くれ立った樫〔訳注:oak、樫その他の総称〕をたわめる」(The Healing Music Organization 2011)というCongreveの有名な一節にも明らかである。音楽療法、医学、医療人類学はおしなべて音楽と癒しの相互作用を研究するものだが、この共生的関係を文化的視点から研究する学問分野である医療民族音楽学は、近年発展を始めたばかりである。さらに、音楽の癒しの力は西洋医学・生理医学においてますます重要な役割を演じてきているが、医療民族音楽学という専門用語は、Michael Bakan(2009)の自閉症に関する研究が際立つことを除けば、非西欧的研究にほぼ限られているようだ。本稿では、医療民族音楽学が民族音楽学のより広い領域に関与していることについて考える。そして、いかに医療民族音楽学が、音楽と癒しに関する西欧の概念と実践に応用でき、またされるべきかを示すため、この領域の方法論的アプローチに関する問題について述べる。
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出版済
2015-11-09
How to Cite
Daly Berman, A. E. (2015). 医療民族音楽学:その可能性はどこにあるか. Voices: A World Forum for Music Therapy, 15(3). https://doi.org/10.15845/voices.v15i3.828
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