文化における音楽、文化としての音楽、文化間の音楽:オーストラリアにおける民族音楽学的リサーチの発展と現況に関する省察
DOI:
https://doi.org/10.15845/voices.v16i2.877キーワード:
音楽リサーチ;民族音楽学;文化としての音楽;異文化間リサーチ要旨
本論は、現代のポストコロニアル的・特権的な知的音楽研究に対し、特定の視点と領域から応答するものである。その視点と領域とは、先住民文化的パフォーマーと利害関係者を擁する先住民のオーストラリア音楽伝統に対してリサーチを行っている非先住民オーストラリア人の民族音楽学研究者(筆者)のものである。本論では、文化における・文化としての音楽を理解するという課題に対し、音楽分析に取り組むことを中心とするオーストラリアの民族音楽学的リサーチの歴史と伝統を概説する。次に、録音と帰還を中心とする応用民族音楽学に示されているような、文化としての音楽研究における新しいポストコロニアル的話法である異文化間受容の立場を示す。その目的は、民族音楽学における文化としての音楽研究の難しさの検討から、音楽と現代人間社会に関連するすべてのリサーチに応用可能な学際的ポストコロニアル的話法へ向かう道筋を辿ることである。Downloads
出版済
2016-06-27
How to Cite
Treloyn, S. (2016). 文化における音楽、文化としての音楽、文化間の音楽:オーストラリアにおける民族音楽学的リサーチの発展と現況に関する省察. Voices: A World Forum for Music Therapy, 16(2). https://doi.org/10.15845/voices.v16i2.877
巻号
セクション
Position Papers
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