Baadinyaaの上演:ガンビアにおける音楽、感情、健康

著者

  • Bonnie B. McConnell University of Washington

DOI:

https://doi.org/10.15845/voices.v15i3.827

キーワード:

ガンビア、マンデ

要旨

この医療民族音楽学的研究は、ガンビアの、健康とウェルビーングを促す社会面・感情面への介入である音楽パフォーマンスについて検証する。この研究は、17ヶ月に及ぶ民族学的研究で行われたインタビューと観察を基盤とし(2009; 2012-2013)、また、私自身のガンビアのHIV/AIDSサポートグループへの長期の参加(2006〜)からの情報が用いられている。音楽パフォーマンス、感情、健康のつながりについて問うにあたり、ガンビアの演奏家や健康関連職が口にするこの地方の概念baadinyaa(マンディンカ語で「前向きな関係」)を用いる。Baadinyaaの概念は、「基本となる柔軟性〔flexibility primer〕」(Hinton 2008)として音楽パフォーマンスへの直観をもたらすものであり、感情的変容と癒しを促す。音楽への感情的反応は、社会的区分にかかわらず一様な形態ではなく、社会的アイデンティティや力関係、また個人的経験や嗜好によって形作られる。この研究は、葛藤やスティグマに直面したとき、ガンビアの芸術家が音楽的パフォーマンスとbaadinyaaへの関連づけをリソースとして怒りや不安などの否定的感情に対処し、それによって健康と癒しを促進することを、見いだした。

Author Biography

Bonnie B. McConnell, University of Washington

Bonnie McConnell is a PhD Candidate in ethnomusicology at the University of Washington.Her research focuses on music, gender, and health in The Gambia, bringing together perspectives from medical ethnomusicology, global health and development, and performance theory.Her dissertation research and writing has been funded by fellowships from the Fulbright-Hays Program and the American Association of University Women. Bonnie worked as a health educator in The Gambia from 2006-2007. 

出版済

2015-11-09

How to Cite

McConnell, B. B. (2015). Baadinyaaの上演:ガンビアにおける音楽、感情、健康. Voices: A World Forum for Music Therapy, 15(3). https://doi.org/10.15845/voices.v15i3.827

巻号

セクション

Invited Submission - Special Issue