アジア音楽療法シンポジウムをふりかえって
- はじめに, 生野 里花
- 日本における音楽療法の現状と展望, by 生野 里花
- 日本の音楽療法の現況, 生野 里花
- アジアの音楽療法士が学ぶべきことは何か?, 二俣 泉
はじめに
2005年1月10日、アジア音楽療法シンポジウムが、川崎にある洗足学園大学の80周年記念事業として行なわれた。これは、アジアの音楽療法士が集ってアジアに特有の歩みについて語り合う最初の公的機会であり、同大学の塩谷百合子教授と岡崎香奈助教授の努力が実を結んだものである。シンポジウムには韓国、台湾、日本から3人の音楽療法士が招聘されてそれぞれ発表を行なうと同時に、クライブ・ロビンズ博士が基調講演を行なった。会場には約230人の参加者があり、休憩時間には同大学の学生によるアジアの楽器によるすばらしい打楽器アンサンブルも披露された(G. フロック「3つのアジア風舞曲」、指揮:岡田知之)。
このシンポジウムの部分的報告として、日本からの音楽療法士、生野里花(Voices アジア編集委員)による発表「日本における音楽療法の現状と展望」の改訂版、同じく「日本の音楽療法の現況」、そして二俣泉(経験豊かな日本の音楽療法士であり、洗足学園の講師も勤める)による討論「アジアの音楽療法士が学ぶべきことは何か?」をここに掲載する。